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モーター、トランス、キュービクルの奥村電機

製造技術紹介

モーターの巻線コイルの故障診断

信頼性の高い製品を供給するために当社が行っている故障診断の中から、モーターの巻線コイルの故障診断の概略をご紹介します。
一般にモータの巻線コイルの故障診断をするには

  1. 目視検査
  2. 巻線抵抗の測定
  3. 絶縁抵抗測定
  4. 無負荷試験
  5. 拘束試験

等で異常が判定できます。
しかし, まれに上記の試験方法では異常が診断できない場合があり,
その場合当社では「サージインパルスを印加して, その応答波形を観察する」試験器を使用して故障診断をしています。以下順を追って説明していきます。

(1) サージインパルスの印加

(1) 巻線コイルのU相-V相間に, モータの定格電圧に対応するサージインパルスを印加して, 応答波形を測定して, 測定器に記憶させます。なお, 測定器のT1はU相をT2はV相に相当します。

モーター試験風景


無負荷試験(2)

(2) 次にV相-W相間を測定します。
なお測定器のT2はV相をT3はW相に相当します。


(3) 最後にW相-U相間を測定します。
なお測定器のT3はW相をT1はU相に相当します。


(2) 応答波形の解析

レアショート

測定器が記憶した3個の波形をコンピュータで解析して, 3個の波形を重ねあわせたものをEXCELでグラフ化します。


(3) 故障診断

EXCELでグラフ化したものをPDFに変換してプリントします。

巻線コイル波形正常グラフ巻線コイル波形不良グラフ

左側は3本の波形が重なっているので, 巻線コイルは正常です。
右側は3本の波形が重なっていないので, 巻線コイルは不良です。

 

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